【感想&まとめ】麹町中学校の型破り校長非常識な教え

宿題・定期テスト・頭髪&服装指導…
学校での「当たり前」を全部やめてしまった中学校の校長、工藤勇一先生。

「麹町中学校の型破り校長非常識な教え」(以下、非常識な教え)は、「ウチの学校はこんな方針ですよ、こうした方がいいですよ」といった一方的な子育て論ではなく、「学びの本質とは?」「ことばの本質とは?」といった深い部分が書かれており、子の親に限らず全社会人が参考にしたくなる内容が盛りだくさんでした。

そもそも勉強って何?なんで勉強しないといけないの?

なんで勉強しないといけないの?
子ども時代、誰しも1度は思ったことがあるのではないでしょうか?
「非常識な教え」には、その答えが書いてありました。

  • 学びの本質
  • 工藤先生が「宿題」を廃止した本当の理由
  • 勉強の「正解」とは何か
  • 親が子どものためにできるアドバイスとは

漠然と「いい大学に行くべき・その方が社会でも(自分のスキル的にも周囲の評価的にも)役立つ」と思っていましたが、「非常識な教え」を読んで、“ああ、勉強するってこういうことだよね”と。漠然とした部分がクリアになりました。

おかげで将来「どうして勉強しないといけないの?」と子どもに質問された時は迷わず答えることができそうです。宿題も習い事も、勉強することは「社会に出た時に役に立つスキル」を養うための手段であって、目的ではない、と。

社会に出た時に役に立つスキルとは

子どもがやがて社会に出た時に“本当の意味で”役に立つ、学校が目指すべき姿である子どもの「自律」についても詳しく書かれています。

  • 子どもが自律するとは、どういうことか?
  • 子どもを自律させるためには、どうするべきか?
  • 人を動かし、巻きこむ子どもの性質とは?
  • ゼロから価値を生み出す子どもに育てるには?
  • 自分自身を客観視させ、感情をコントロールさせる方法

読んでいて驚いたのは、これらの項目は「すべて大人にも当てはまる」ということです。

「非常識な教え」は子育て論が書かれた本ですが、どの項目も大人がイチ社会人として振り返るべきことばかりです。

例えば、SNSでは解決法を全く考えず個人的な文句ばかりを言う人がいたり、会社でもお互いの感情が入った主張を繰り返す結果、議論が進まない場合がありますよね。
1つ高い次元でものごとを考え、目の前の問題に取り組むためにはどうするべきか?といったヒントがたくさん書かれています。

人のせいにしない、人を批判しない子どもの育て方とは?

人を批判しない子どもの育て方
どんな風に育ったら、問題を人や環境のせいにしてしまう子どもになってしまうのか。

理想を掲げるのは簡単ですが、「非常識な教え」では、具体的にどうすればよいか?が書かれており目からウロコでした。

  • 人を批判する子どもの特徴
  • その子は、やがてどうなってしまうか
  • 子どもを叱る時に大切なこと
  • 大人の決めつけと勝手な押し付け

例えば自分の小さな子どもが兄弟喧嘩をしていたら、親は止めると思います。そして諭すように言いますよね、「仲良くしないとダメだよ」と。
それは当たり前の光景ですが、果たして正解なのでしょうか?

と、考えたことがありましたか?

私はなかったです。当たり前のことすぎて、それを疑問にすら思ったことがなかったんですね。

しかし、「非常識な教え」ではこの「仲良くしないとダメだよ」問題について、“別の角度で見ると子どもの「自律」を奪ってしまいかねない”と書かれています。

ではその別の角度とは何でしょう?「自律を奪わない」ために親ができることとは?

書かれていた方法は、大人の私が今読んでも納得できるものでした。むしろ、今まで疑問に思わなかった自分が恥ずかしくなりました。この部分だけでも、大いに読む価値があると思います。

大人にとって当たり前のルールも、正しいとは限らない。それに気づかせてくれる事例がたくさん載っています。

とはいえ、宿題も大事だし受験も大事だし…

この「非常識な教え」のいいところは、親サイドの言い分もきちんと理解され、丁寧にフォローされているところです。

  • 将来思考もいいけど、目先の受験も大切でしょ?
  • しつけが甘いと忍耐力のない子どもになるのでは?
  • わが子の進路にはどこまで口出しするべき?
  • ゲームやYouTubeばかり見る子どもはどうすれば…

私も1児の母ですが、「こういう時はどう言ったらいいんだろう?」と考えると、なかなか「正解」が見つからず悶々とすることがあります。

そんな時、この「非常識な教え」に書かれているようなそもそもの考え方を理解していれば、いざという時に言葉に詰まることが少なくなるだろうなと感じました。

「非常識な教え」は子育て中に何度も読み返したくなる良書

たくさんの子供たちと接し、今の日本の教育を変えたいと改革を続ける工藤先生だからこその視点が随所で光っています。

子育て中の方は、とりあえず読んでおいて損はないですね。

  • 親が子どものためにできること
  • これからの日本に求められる人材
  • 子どもの心を育む具体的な方法

教育をしていく上で言ってしまいがちな「よくがんばったね」ひとつを取っても、正しいタイミングや使い方が丁寧に書かれています。

本当は、この本の悪いところや微妙なところ、引っ掛かったところもレビューしたかったのですが…。なかったので書きようがありませんでした。

親に限らず、教育者はもちろん、人と関わるすべての人に読んでほしい。そんな1冊です。

「言葉や伝えること」の本質や「カリスマ性の正体」についても書かれているので、Twitterを活用したい人やブロガーも必読な内容でしたよ!